2016年11月4日金曜日

インドネシアとマレーシア ライバル意識あり?!

どうもインドネシアの人の多くは、マレーシアに好印象をもっていないようである。

例えば、バティックはインドネシアにもマレーシアにもあるが、インドネシアが世界遺産に登録している。このことについて、インドネシアのインテリ層ですら本気で、「そうしないとマレーシアが真似するからね。」などと言う。

インドネシア語もマレー語を母体とする言葉だし、イスラム教がメジャーな宗教であったり、スマトラ島などはマレーシアのほぼ真横にあるわけで、心理的にも物理的にも非常に近い位置関係なのだが、隣国というものは難しいらしく、押しなべて同じようなことを皆が言う。

なのに、シンガポールに対しては、なぜか皆、好印象である。同じ隣国、しかもマレーシアから独立した国家で、インドネシアでは正直、偏見を持っている人も多い中華系が主流の国であるにも関わらず、だ。

これはある種の競争意識、ライバル意識なのではないかと思う。


歴史を紐解けば、パレンバン(スマトラ島、現インドネシア)にいた王様がマラッカ海峡を渡り、マラッカで王国を作ったり、過去から、インドネシアとマレーシアの人々は、その近い、立地関係もあり、往来を繰り返してきているはずである。

食事だって、ナシゴレン(チャーハンのようなもの)やアヤムゴレン(フライドチキン)が好き、甘い飲料が主流、というところでも嗜好は似通っている。


なので、本当の意味では、遠い親戚みたいなものであると思うのだが、東西5,100Kmと北米並みの大きさを誇るインドネシアでは、スマトラ島以外に住む人が主流なので、国家の一体感としては、前述のような感情を持つ人が多いのであろう。

そんなこんなで、周りにはシンガポールや日本(注:最近のインドネシアの人はお金持ちであり、日本に家族で行くような人も意外といる)には旅行に行ったことがあっても、マレーシアだけは行きたくない!などという人が多い。

外国人から見ると不思議であるが、意外と似ているものには、対抗心が沸くのであろう。

米国とカナダは仲良し、とか違う国々もあるのだが、インドネシアとマレーシアの関係は、微妙なようである。


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