受験シーズンということもあり、今回は少し毛色が変わるが、皆さんが悩まれるジャカルタでの教育問題について、書いてみようと思う。意外とこのようなことをブログに記している人は少ないが、皆、色々考えているので、何かの参考になればと思いメモを残してみる。
ご存知の通り、日本語での教育となると、日本人学校があり、幼稚園、小学校、中学校がある。したがって、この間にインドネシアに入る分には、学校の心配はないのだが、お子さんが高校生となるときや、卒業までの途中で帰国することになったとき、家庭の事情で子供だけを帰国させたいとき、色々なケースで問題が発生する。海外ならではの悩みも多い。
各々、選択肢が違うと思うが、考えられるケースを列挙してみる。
まず、一番多く悩まれていると思う、高校進学時のケースである。
選択肢は大きくわけて5つ。
1)インドネシア国内、または近隣の国でインターナショナルスクール(高校)に入る。
2)海外帰国子女が集まる海外の(日本語教育の)高校に入る。
3)日本に帰国して、日本の高校に入る。
4)高校に入学する前に日本に帰国させて、公立の中学校に入る。(公立高校入学の資格を満たすために中学から日本で勉強させる。)
5)高校に入学する前に日本に帰国させて、私立の中学に編入させる。(高校受験が慌ただしくならない)
上記の例を各々補足していく。
1)インドネシア国内、または近隣の国でインターナショナルスクール(高校)に入る。
インターナショナルスクールならインドネシア国内にとどまれるし、IB(国際バカロレア)認定校なら、海外の大学やインドネシア国内の大学にも進学できる。
人数は少ないが、日本からもインドネシアの大学に留学している人はいるわけだから、究極はこのまま、インドネシアで大学教育まで受けてしまうというものである。
国際化社会の中、これはこれで、ひとつの大きな強みになるが、英語、インドネシア語、日本語の3ヶ国語が流暢であることが前提だ。
幼稚園なら英語は話せなくてもインターに入学できるが、高校生となるとそうもいかないだろう。
2)海外帰国子女が集まる海外の(日本語教育の)高校に入る。
有名なのは、ロンドンの立教、シンガポールの渋谷学園早稲田、NYの慶応というところか。NYの慶応は別に海外帰国子女でなくても入れるらしいが、シンガポールの渋谷学園早稲田は親が海外で就業していることが入学試験を受けられる前提であるので、100%帰国子女(海外在住者)である。
いずれも非常に難関校であるので、入れれば良いが、そう簡単ではないし、選択肢が限られているので、残念ながらパスできず、入学できなかったときを考えておく必要がある。
3)日本に帰国して、日本の高校に入る場合、親心としては帰国子女の多い学校を選ぶのも選択肢であろう。
賛否両論あるとおもうが、いじめや適合性の問題等を考えると帰国子女が多い学校の方がスムーズであろう。公立、私立も迷うところだが、帰国子女が多いという観点では私立が有利。スーパー・グローバル・ハイスクールといった看板を掲げている高校等、帰国子女を集めている学校も散見する。
この場合、問題となるのが、子供が住む場所だろう。親が一緒に帰国するならいいのだが、中にはそうでないケースもある。海外勤務中であれば、どこに帰国するかもわからない人も多いだろう。そうするとフリーハンドを得ておくために、寮のある学校を探すことも一手だ。学費は、かさむが致し方ない。
この場合、寮しばりで、更に選択肢は限られてくるし、受験の都度、帰国しなくてはならないので体力的にも金銭的にも大変だ。
一方、一部の学校はインドネシアやシンガポールで受験ができるので、こういった学校を候補として選べば、負担は減るだろう。ただし、高校の途中(編入)からではなく、最初から、というのが前提だ。
寮という観点では、高専(高等専門学校)という手もある。国立で寮代が極めて安価だ。ただし5年制であるので、大学に進みたい場合は編入することになる。一方で、長岡技術科学大学や豊橋科学大学のように国立だが、高専からの編入の多い大学もあり、ルートとしてはありだし、穴場であるようにも思う。
国立大学や公立大学付属の高校等で、寮を持っているところもある。それらも選択肢だ。
このように色々なケースがあり、どれが良いものか、皆さん悩まれていると思う。ご家庭の事情によって、色々なケースがあり、一概にどれが正解とはいえない。ゆえに色々悩むのだと思う。
※帰国生のための学校ガイドが出ており、ネットで情報収集可能だが、これも参考になるだろう。
<長くなったので、次に続く>
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