アクセス解析

2019年10月14日月曜日

インドネシア、ジャカルタの治安・雇用

ここ数年、特にジョコウィ大統領になってから、ジャカルタを中心とした治安は年々良化しているように感じる。

もちろん、夜の一人歩きなどはもっての他だが、車で移動すれば相当リスクは減らすことができる。

そこでいつも思うのだが先進国と違い新興国の政治の最重要課題。これは治安維持だ。そうでないと政権が転覆してしまうし、暴動がおきれば海外からの投資も減り、経済も低迷して悪循環だ。

なので、インドネシアの残業代は土日だと2-4倍の時給だとか懲罰的な金額である。つまり残業をたくさんさせるのあれば、たくさん雇用して残業を減らした方が得ですよ、と誘導しているのだ。

雇用が生み出されれば、治安は良くなる。仕事がなくて貧乏なのと、仕事はあるのだが貧乏なのでは、治安維持のやりやすさが格段に違う。

前者は不満が暴動につながるリスクがあるが、後者なら皆工夫して昇給することや残業などで一生懸命働く好循環が働く。だから、特に新興国の治世者は「仕事の確保」に苦心する。

今、インドネシアやジャカルタは安定した治安、経済を謳歌しているが、最近は政治の宗教色がやや強まってきている気がする。多様性の中の統一、国家による宗教統制の無さなど、イスラム教徒の多い国では「寛容」「多様性」を軸に経済を伸ばしてきた国であるので、ぜひこの強みを伸ばしてほしいと思う。

実体経済は人口構成の5%に満たない中国系の人が9割以上の富を握るいびつな構造であることは周知の事実だが、経済成長で富の再分配が進み、急速に中間層や富裕層が増えている。ゴジェックなどのインターネットを活用した企業(起業)も増え、従来のような資本集約型産業だけではなくなっている。

底抜けに明るい性格、時間はルーズだが寛容な世界を維持して、治安や雇用を維持してほしい。経済も好調を続けてほしいと思う。最近のデモの多発や香港のニュースを見て、改めてそんなことを考えている。


0 件のコメント:

コメントを投稿